日本の芸能界において、薬物事犯からの再起は決して平坦な道ではない。麻薬取締法違反で有罪判決を受けた沢尻エリカは、長い沈黙と反省の期間を経て舞台『欲望という名の電車』で主演を務め、圧巻の演技力で観客と批評家を唸らせた。しかし、この復帰劇は極めて稀有な成功例に過ぎない。
舞台というクローズドな空間では熱烈なファンや演劇ファンに迎え入れられたとしても、公共の電波を介する地上波テレビや大手企業の広告塔への復帰には、今なお巨大な壁が立ちふさがる。世論の反発を恐れるスポンサー側の警戒感は根強く、一度失った社会的信頼を取り戻すには、単なる刑期の終了以上の歳月と覚悟が求められる。