主人公・神野桜子を演じた松嶋菜々子の圧倒的な華やかさと、どこか憎めない愛らしさは視聴者を魅了し続けた。「男は金」と言い切りながらも、根底にある孤独や素直になれない不器用さを表現した演技は圧巻の一言。脚本家・中園ミホの手によるエッジの効いた台詞回しを見事に体現してみせた。
対する中原欧介役の堤真一。理系男子独特の愚直さと、優しさに満ちた眼差しで物語を支えた。代官山の公園や魚春の前で繰り広げられた二人の噛み合わないやり取りは、切なさと笑いが同居する名場面ばかり。二人が画面上で起こした化学反応こそ、作品が時代を超えて愛される最大の理由だ。