ブレイクの熱狂が去った後、多くの芸人が露出を減らして消えていく中、彼が生き残れた背景には極めて現実的な生存戦略があった。一時期の爆発的な収入をうやむやに消費せず、東京都内に一棟マンションを購入して不動産オーナーとなったエピソードは有名だ。
この経済的な安定基盤こそが、彼に「芸風を一切変えない」という最大の贅沢を許した。テレビのオファーが激減した時期も、世間に媚びて普通のタレントに鞍替えすることなく、愚直なまでに「コウメ太夫」であり続けることができたのだ。背水の陣を布かずに済んだからこそ、彼のシュールさは純度を保ち続け、20年後の再評価へと繋がったと言える。