日本の食品産業において、この区別は単なる感覚的な呼び分けにとどまらない。農林水産省が管轄する「品質表示基準(旧JAS規格に基づくガイドライン)」および日本パスタ協会の定義により、原材料と形状の明確な基準が設けられている。
本物のパスタの骨格を成すのは「デュラムセモリナ」と呼ばれる小麦粉だ。デュラム小麦を粗挽き(セモリナ)にしたもので、グルテン含有量が高く、弾力性に富む。茹でても形が崩れず、あの独特の歯ごたえである「アルデンテ」を生み出すために欠かせない原料である。
日本の公的基準では、デュラムセモリナまたは普通小麦粉を水と練り合わせた加工品を「マカロニ類」と定義している。その中で、断面が円形で太さが概ね1.2mm以上2.5mm未満の棒状に成型されたものだけが、正式に「スパゲッティ」と名乗ることを許されている。