映画撮影の合間を縫って精力的に行われているのが、ロックミュージシャンとしてのライブ活動だ。ステージの上に立つ彼の表情には、映画の撮影現場とはまったく異なるリラックスした笑みが浮かぶ。長年の友人たちと汗を流し、アンプから放たれる大音量のノイズに身を委ねる時間は、彼にとって生命線を維持するための精神的な呼吸法そのものだ。
ギタリストとしての音作りは武骨で、ブルースの深い根底を感じさせる。スポットライトを一身に浴びるフロントマンとしてではなく、バンドの音の一部として溶け込むことを好む姿からは、スターとしての肥大化した自尊心を削ぎ落とした、一人の音楽好きの少年のような原点が垣間見える。