今年の松山グルメシーンを象徴するキーワードが「一本釣りの天然マダイ」と「愛媛の地酒」のペアリングだ。養殖技術の進歩による高品質なマダイも人気だが、地元の美食家たちが追い求めるのは、瀬戸内海の激流で鍛え抜かれた天然ものだ。
身が締まり、上品な脂がのったマダイには、愛媛県内の酒蔵が醸すすっきりとした純米酒がよく合う。特に石鎚山系の清らかな伏流水で仕込まれた辛口の日本酒は、タイの皮目にある旨みや脂の後味を爽やかに洗い流してくれる。老舗料理店の店主は「鯛の脂と地酒の酸味が口の中で合わさる瞬間こそ、松山でしか体験できない贅沢」と語る。