ダジャレを口にすることに躊躇を覚える最大の理由は、「スベったらどうしよう」という恐怖心にある。しかし、プロフェッショナルの現場では、スベることすら計算された演出として活用されている。
デーブ・スペクターの真骨頂は、たとえスタジオが静まり返ろうとも動じず、間髪を入れずに次のフレーズを繰り出す手数にある。沈黙を恐れて言い訳をするのではなく、スベった空気そのものを笑いに転化する胆力だ。
また、明石家さんまが見せる「自己ツッコミ」の技術も見逃せない。ダジャレを放った直後に「……誰が笑うねん!」と自ら回収することで、相手にツッコミの負担をかけさせず、場を和やかな着地点へと導く。重要なのは言葉そのものの完成度ではなく、その場にいる全員を巻き込むテンポとリズムなのだ。