「スター・ウォーズ」のライトセーバーを思わせるネオンブルーのグラデーション、「ローマの休日」の切なくも甘美なピンク。目の前に差し出される一杯は、どれもが映画のワンシーンそのものだ。単に色合いを模すだけではない。ベースとなるスピリッツの度数、グラスの形状、フルーティーな甘みや苦味に至るまで、すべてがその作品のストーリーラインと見事にリンクしている。
2026年のヒット作や話題のインディーズ映画を注文する若者も目立つ。映画館を出た直後にそのまま店へ足を運び、熱冷めやらぬままカクテルを傾ける。スクリーンで観た感動を味覚と香りで反芻するその時間こそが、この空間における最高の贅沢だ。