日本の暦の歴史を語る上で欠かせない存在が、江戸時代の天文学者・渋川春海だ。彼が中国の暦のズレを正し、日本独自の「貞享暦(じょうきょうれき)」を作り上げたエピソードは、映画『天地明察』の原作としても広く知られている。
太陽の動きと月の満ち欠けを融合させた太陰太陽暦は、単なる日付のカウントではなく、農作業や天体観測と深く結びついていた。現代においても国立天文台が旧暦に基づく「伝統的七夕」の日時などを発表しており、私たちが普段使っている太陽暦(グレゴリオ暦)の裏側には、先人たちが命がけで天文を観測し暦を改訂してきた壮大な歴史ドラマが息づいている。