イオン株式会社の近代化を語るうえで、岡田元也氏の足跡を外すことはできない。外資系ファンドや競合他社との激しいシェア争いの中で、地方のスーパーマーケット群を傘下に収め、圧倒的な購買力を背景としたプライベートブランドを確立した。その手腕は、従来の小売業の概念を根底から破砕するものだった。
その実兄である岡田克也氏は、政界において政策通として知られ、家業の経営には一切関与しないスタンスを貫いてきた。しかし、政財界の双方に強い影響力を持つ「岡田家」の透明性ある姿勢は、グループ全体のコーポレートガバナンス評価を高める要因となった。冷徹なビジネスの論理と、高い倫理観の融合こそが、同社を国内トップに押し上げた隠れた原動力と言える。