境内に一歩足を踏み入れると、最初に驚かされるのが放し飼いにされた孔雀たちの姿だ。人工的なゲージの中ではなく、参道や境内の屋根の上、時には本堂の階段の真ん中で、美しい羽を広げて羽休めをしている。
インド原産の孔雀は毒蛇や害虫を食べることから、仏教では悪気を払う「孔雀明王」として古くから尊ばれてきた。雨引観音では数十年前から孔雀を境内に放しており、今では数十羽が人々のすぐ脇を気ままに歩いている。真っ白な羽をもつ白孔雀が尾を広げる瞬間に巡り合えたら、それだけで幸運に恵まれたような高揚感を覚えるはずだ。