世紀の誤審から電撃の現在へ!篠原信一が語る柔道と波乱の道の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

現役引退後、篠原信一は指導者としての道を歩み始める。名門・天理大学での指導実績を買われ、全日本柔道連盟から男子代表監督の重責を託された。目指したのは、自らが果たせなかった五輪の頂点。だが、そこで待ち受けていたのは過酷な現実だった。

2012年ロンドン五輪。日本男子柔道は史上初となる「金メダルゼロ」という歴史的惨敗を喫する。伝統と誇りを背負う重圧の中、指揮官としてすべての批判の矢面に立たされた篠原は、大会終了後に潔く辞任を表明した。旧態依然とした組織の体質、世界基準へと急速に変化する国際柔道への適応、そして選手たちとの意識のギャップ。多くの課題に直面しながらも、彼は一切の言い訳を口にすることなく静かに畳を去った。