保護ハウスの敷地に一歩足を踏み入れると、そこにあるのはテレビの画面越しに見る「微笑ましい日常」だけではない。早朝からの徹底した清掃、病気を抱えた動物たちの医療ケア、個体ごとの性格に合わせたトレーニングなど、スタッフが分刻みで動き回る緊迫した現場だ。俳優の坂上忍氏が掲げる理念は、「生半可な気持ちでは救えない」という極めて現実的なものである。
多くの人々が疑問に思うのが、莫大な活動資金の調達方法だろう。土地の購入費、大型施設の建設費、さらには毎月のフード代や獣医療費など、年間にかかる維持費は数千万円単位にのぼる。一般的な寄付頼みの団体とは異なり、このプロジェクトでは坂上忍氏個人の私財投入に加え、自らの事業やメディア出演料、YouTubeでの収益を循環させるという独自の自立型エコシステムを構築している。持続可能な動物保護を目指すこのビジネスモデルこそが、従来の動物愛護業界に投げかけられた最大の衝撃と言えるだろう。