こうした状況を受け、労働環境にも地殻変動が起きている。フランスやドイツで先陣を切って導入された「つながらない権利(Right to Disconnect)」は、2026年現在、アジア圏や日本の企業風土にも本格的な影響を及ぼし始めた。
大手通信会社や金融機関を中心に、就業時間を過ぎた後の社内チャットアプリへの書き込みをシステム側で自動ブロックする試みがスタート。「終業後の連絡に応答しないこと」がマナーではなく、業務上の規律として厳格化されつつある。かつては24時間戦うことが美徳とされたビジネスシーンにおいて、自律的な遮断こそが「真のプロフェッショナリズム」とみなされる時代へとシフトしたのだ。