志村けんと太地喜和子、幻の結婚秘話と運命の別れに刻まれた真実の総合ガイドをご紹介します。専門的な知識が詰まっています。

深夜の六本木や麻布。酒席での太地喜和子は、まさに天衣無縫そのものだった。豪快に笑い、痛飲し、気に入った人間がいれば惜しみなく愛情を注ぐ。だが、その瞳の奥には常に表現に対する飢餓感と、底知れぬ孤独が同居していた。そんな彼女が心底惚れ込み、その圧倒的な才能に魅せられた相手が志村けんだった。

当時、志村は『8時だョ!全員集合』で日本中の茶の間を沸かせながらも、毎週の生放送コントの重圧と孤独に身を削っていた。笑いに妥協しない男。コント・お笑いバラエティの極北をひた走る志村のストイシズムを、太地は見抜いていた。「あんたのバカは本物だよ」。太地がさらりと放ったその一言に、誰よりも救われたのは志村自身だったに違いない。