スポットライトを浴びて観客を爆笑の渦に巻き込む芸人たち。だが、その華々しい活躍の陰で、人知れず精神の深淵と闘っていた者たちがいる。ブレイクの最中に突如訪れる幻聴や被害妄想。言葉がうまく紡げなくなり、思考がまとまらない焦燥感。精神的な限界を迎えた彼らを待ち受けていたのは、活動休止という苦渋の決断だった。
病の渦中では、日常のわずかな動作すら困難を極める。劇場への足が遠のき、お笑いから完全に遮断された闘病生活。それでも彼らを再び舞台へと呼び戻したのは、他でもない「笑いへの執着」と仲間たちの支えだった。投薬治療とリハビリを重ね、段階的に復帰を果たしたその舞台裏には、単なる美談では片付けられない、血の滲むような葛藤と自己受容のドラマが存在していた。