幼児教育の質の向上を目指す全日本私立幼稚園連合会などの業界団体でも、教員の負担軽減と教育的価値の再定義が進む。その一環として現場で実践されているのが、園児と教諭が一体となって進める節分壁面制作プロジェクトだ。
このプロジェクトの画期的な点は、大人が完成品をゼロから作るのではなく、子どもたちの作品そのものを壁面全体の主役に据える構造にある。例えば、園児たちが自分たちでちぎり絵やスタンプ押しをして作った「鬼の顔」や「豆入れ」を、教諭が用意した巨大な太鼓や恵方巻の背景にレイアウトする手法だ。
これにより、教諭の準備作業は背景の枠組み作成のみとなり、制作時間を数時間から数十分へと短縮できる。子どもたちにとっても、自分の手で作った作品が部屋全体の大きな物語の一部になる達成感を味わうことができ、教育的効果と業務削減を見事に両立させている。