彼の人生を語る上で欠かせないのが、無類の酒好きと競艇への異常なまでの情熱である。「やすし」という男は、休むことを知らなかった。酒を浴びるように飲み、プロレベルの操縦技術を誇るモーターボートに情熱を傾け、時には自家用飛行機で空を飛んだ。
破天荒なエピソードは尽きない。酒気帯び運転での衝突事故や暴行事件など、度重なる不祥事は社会的な批判を浴びた。だが、その豪快すぎる生き様そのものが、彼の芸風の源泉でもあった。破滅的であればあるほど、舞台上での輝きは増した。酒は彼にとって、天才ゆえの孤立感や圧迫感から逃れるための唯一の解毒剤であり、同時に自らを滅ぼす毒薬でもあったのだ。