主役のこまわり君が魅せる代表的ギャグ「死刑!」や「八丈島のキョン!」。これらの独創的なポーズや台詞はどのようにして生まれたのか。山上たつひこは元々、社会派の劇画を描く重厚なストーリーテラーとしてキャリアをスタートさせた異色の経歴を持つ。その確かな画力と人間の業を見つめる冷徹な眼差しが、ギャグというフィルターを通すことで爆発的な化学反応を起こしたのだ。
「八丈島のキョン!」というフレーズも、当時の図鑑で見かけた珍しい動物の語感を絶妙なタイミングで作品に投入した突発的な閃きがきっかけだったとされる。身体を極限まで捻り出す独特のポーズは、漫画という平面表現に動的なグルーヴ感をもたらし、日本中の少年少女たちの記憶に深く刻み込まれた。