歴史を紐解けば、この取り組みは2005年の小泉純一郎内閣時代にまでさかのぼる。当時の環境省において、小池百合子環境相が旗を振ったクールビズ運動がすべての出発点だった。男性会社員の「ネクタイにスーツ」という硬直した文化に風穴を開ける試みは、当初こそ困惑をもって迎えられたものの、日本人の働き方に対する意識を根底から揺さぶった。
それから20年以上が経過した現在、この試みは単なる季節の風物詩ではない。国の脱炭素社会推進プロジェクトとも深く連動し、エネルギー削減と労働生産性を両立させる基盤として定着した。オフィスの室温設定を見直す文化は、ビジネスウェアのカジュアル化を押し進める最大の原動力となったのだ。