もし庭や公園で傷ついた個体や、誤って室内に迷い込んだ小さな命を保護することになった場合、真っ先に取り組むべきは環境のセッティングだ。幼体は成体に比べて脱水症状を起こしやすく、環境の変化に対して極めて脆弱である。
保護直後の初期飼育において最も重要なのが、徹底した温湿度管理である。ケージ内の温度はバスキングスポット(日光浴エリア)で30℃前後、日陰となるエリアで24〜26℃程度の温度勾配を作り出す必要がある。また、湿度は60〜70%を維持することが望ましい。床材には保湿性の高い赤玉土やハスクチップを用い、朝晩の軽い霧吹きを欠かさないことが生存率を飛躍的に高めるポイントだ。
さらに壁面をつたう水滴を飲む習性があるため、浅い水皿とともにケージ壁面への給水も忘れてはならない。餌に関しては、口に入るサイズの生餌が必須となる。初齢のショウジョウバエや極小サイズのイエコオロギ(ピンヘッド)を用意し、カルシウムパウダーをまぶして与えることが、骨格形成の障害(MBD:代謝性骨疾患)を防ぐ鍵となる。