今作が提示するのは、従来の枠組みを超えたダークファンタジーの新たな極致だ。単なる超自然的な怪異を描くのではなく、人間の内面に潜む暗部や野心、そして罪悪感が肉体化された恐怖として描かれる。特殊メイクやCG技術の真骨頂が、陰惨でありながら息をのむほど美しいビジュアルを作り上げている。
撮影技術においても、自然光を極限まで活かしたローキー撮影が採用され、視覚的な没入感を極限まで高めている。観客はただ物語を追うのではなく、マクベス夫妻が陥る精神的狂気の世界へ直接引きずり込まれるかのような錯覚を覚えるだろう。