物語の軸を担うのは、間違いなくメインのトリオだ。主人公のちいかわは、気弱で泣き虫だが、土壇場で見せる底力と優しさが視聴者の保護欲を強烈に刺激する。草むしり検定5級に何度も落ちながらも努力を重ねる姿は、不条理な現実に直面する私たちの等身大の姿そのものと言えるだろう。
その傍らで圧倒的な存在感を放つのが、洞窟暮らしのハチワレだ。流暢な言葉を話し、ちいかわの気持ちを代弁する彼は、貧困生活のなかでも「なんとかなれー!」と叫びながら運命を切り拓いていく。そして言葉を持たず「ヤハ」「ウラ」などの奇声とともに超人的な身体能力を発揮するうさぎ。この3匹の対比が生み出す圧倒的なリズム感こそが、ちいかわという物語のエンジンにほかならない。