作品の顔として物語を牽引した永野芽郁(赤血球)と佐藤健(白血球/好中球)のふたりは、ビジュアル発表時の驚きを遥かに超える演技を見せた。赤血球を演じた永野は、ドジで一生懸命なキャラクター性をコミカルに表現しつつも、身体を守るために必死に酸素を届けようとする健気さを瑞々しく体現。彼女の持つ明るさとひたむきさが、映画全体のエンジンとなっていた。
対する佐藤健は、全身白塗りに白い衣装という一歩間違えればシュールになりかねない役どころを、圧倒的なアクションとクールな静寂でリアルなヒーローへと落とし込んだ。『るろうに剣心』シリーズで培ったキレのある殺陣を駆使し、襲い来る細菌たちを容赦なく切り捨てる姿は息をのむ美しさだった。互いを信頼し合う赤血球と白血球の距離感も、ふたりの卓越した演技間合いによって自然体で描き出されている。