首都圏を中心とする中学入試においても、この「5年生の語彙」は合格ラインを分ける決定的な要素となっている。近年の国語の出題傾向は、単純な漢字書き取り問題の配点を減らし、長文読解の文脈の中で語彙を正しく運用できているかを問う記述問題へとシフトした。
例えば、「解剖」「圧迫」「循環」といった言葉の意味を深く理解していない児童は、論理的な説明文章の骨組みを正確に読み解くことができない。漢字を単なる記号として覚えているか、それとも概念を論理的に思考するための「思考の道具」として自分のものにしているか。その落差が、11歳という年齢で残酷なまでに開き始めている。