東京23区の各自治体では、単身世帯向け集合住宅に対する最低専有面積基準や課税強化が日常茶飯事となった。東京都都市整備局が掲げる住生活基本計画の指針に基づき、各区は独自のワンルームマンション建築指導要綱を運用している。狭小な部屋を敷地いっぱいに詰め込む従来型の開発手法は、完全に封じ込められつつある。
都市計画法に基づく用途地域の見直しや容積率規制も、デベロッパーに重い足枷をはめている。豊島区や渋谷区をはじめとする区では、ファミリータイプ住戸の併設を義務付けるなど、単身者専用棟の建築ハードルを極限まで引き上げた。この供給制限は既存物件の希少性を高める側面を持つ一方で、新築デベロッパーの仕入れコストを跳ね上げ、最終的なエンドユーザーへの販売価格を釣り上げる最大の要因となっている。