日本のフォークソング運動において、関西フォークが果たした役割は極めて大きい。その中心地であり、既存のメジャーレーベルに対抗する独立系インディーズの先駆けとなったのがURCレコード(アングラ・レコード・クラブ)だ。商業主義に背を向け、アーティストの生の言葉をそのままレコードに刻み込む試みは、当時の音楽業界に大きな衝撃を与えた。
『プカプカ』もまた、URCレコードという自由な実験場があったからこそ産声を上げることができた作品だ。過度な装飾を削ぎ落としたアコースティックギターの音色と素朴なヴォーカル。反体制の政治的メッセージが主流だったフォークシーンにおいて、パーソナルな日常と詩的な抒情を歌い上げた本作は、表現の可能性を大きく広げることとなった。