原始反射一覧と消失時期|発達への残存影響と家庭でできるチェック法の要点を詳しく解説してご紹介します。

原始反射は本来、生後数か月から1歳半頃にかけて脳幹から大脳皮質へと運動制御の主権が移るにつれて「統合(抑制)」され、目立たなくなります。しかし、神経系の発達プロセスにおいてこの統合が不十分なまま幼児期や学童期を迎える「残存」の状態が生じることがあります。

反射が統合されないまま残ると、本人の意志とは無関係に無意識の筋緊張や姿勢の偏りが誘発されるため、日常生活や就学後の学習環境において様々な困難として表出します。

【主な反射の残存が引き起こす影響】

・モロー反射の残存:光や物音、他者の感情の変化に対して過剰にビクッとしたり、不安や恐怖感を抱きやすくなったりします。常に自律神経が興奮状態(交感神経優位)になりやすく、慢性的な疲労感や集団生活での強いストレスにつながる傾向があります。

・非対称性緊張性頸反射(ATNR)の残存:首を右に向けると右腕が伸びてしまうため、黒板を見ながらノートを取る動作(視覚と手の協調)に強い負担がかかります。文字のマス目からはみ出す、読書時に行を読み飛ばす、キャッチボールでボールを目で追えないといった課題が生じやすくなります。

・脊髄ガラント反射の残存:椅子の背もたれに背中が触れるだけで腰がムズムズと動いてしまい、授業中にじっと座っていられない「落ち着きのなさ」や、衣服のタグや締め付けを極度に嫌がる触覚過敏、さらには学童期以降の夜尿症(おねしょ)の長期化に関連していると指摘されています。