長年にわたり活躍した銭という単位にも、終わりの時が訪れる。第二次世界大戦後の猛烈なインフレーションにより、貨幣価値は急速に下落。銭や厘といった小額通貨は実質的な購買力を失い、日常の取引で使われることは皆無となった。
こうした事態を受け、政府は1953年(昭和28年)に「小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律」(通称:小額通貨整理法)を制定。同年12月31日をもって銭および厘の単位を持つ紙幣や硬貨の通用を公式に停止した。こうして80年以上にわたる銭の流通史は幕を閉じ、日本の現金決済は「円」のみへと一本化されたのである。