かつてのような「お茶の間全員が知っている大ヒット曲」が生まれにくい時代だ。個人の趣味が細分化された結果、あるコミュニティでは神のように崇められているアーティストが、別の世代にとっては「誰?」という存在になる。NHKはこの世代間の深い溝に常に頭を悩ませている。
若年層を取り込もうとネット発の歌い手やK-POPグループを多用すれば、高齢層から「知らない歌手ばかりだ」と苦情が殺到する。逆に、演歌や懐メロに偏れば、若者はスマホに目を落とす。このジレンマの狭間で、毎年「なぜあの人が落選し、この人が選ばれたのか」という疑問が噴出するのだ。