スズキやヤマハをはじめとする世界的メーカーが集積する静岡県において、同大学が果たすべき地域エコシステムへの貢献は極めて大きい。近年、大学発スタートアップの育成に向けたインキュベーション施設の活用が本格化しており、アグリテックや環境エネルギー分野での創業事例が着実に増えつつある。地元の信用金庫やベンチャーキャピタルとの協定により、初期資金の調達ハードルは下がりつつある。
しかし、東京一極集中の壁は厚い。優秀な研究成果や学生起業家が、資金力や人材の分厚い首都圏へと流出してしまうケースも後を絶たない。「地元企業との接点をどれだけ増やし、静岡で事業をスケールさせられるか。大学側のビジネス感覚とマッチング支援のスピード感が試されている」と地元経済団体の幹部は指摘する。