そもそも、なぜ猫はあれほどまでに「かご」に固執するのだろうか。最新の動物行動学の研究によれば、この行動には猫の進化の歴史と野生の本能が深く関わっている。
猫は本来、獲物を待ち伏せしたり、敵から身を守ったりするために、自分の体がすっぽりと収まる狭い場所を好む。四方を囲まれた竹かごの内側は、猫にとって「完全な安全地帯」として認識されるのだ。さらに、竹や柳といった天然素材で編まれたかごは通気性と保温性に優れ、独特の匂いや肌触りが猫の副交感神経を優位にするという。つまり、猫がかごで見せるあのうっとりとした表情は、生理的な安心感の極致なのだ。