しかし、2人の関係は世間から激しい逆風に晒されることになります。1996年、週刊誌のスクープ報道によって白日の下に晒された熱愛劇は、当時のメディア空間を大きく揺るがしました。当時、安藤氏はすでに独身に戻っていましたが、堤氏側には妻子が存在していたためです。
週刊誌の誌面には略奪婚の真相を暴くセンセーショナルな見出しが躍り、報道番組で正義や倫理を追究する立場にあった安藤氏に対する視聴者の風当たりは極めて厳しいものとなりました。情報番組のキャスターが不倫関係にあるという事実は、ジャーナリストとしての信頼性に直結するスキャンダルだったからです。
報道直後の記者会見や番組冒頭で見せた安藤氏の表情には深い懊悩が滲んでいましたが、決して関係を否定して逃げることはありませんでした。一方の堤氏も、妻との婚姻関係がすでに実質的な破綻状態にあったとはいえ、法的な整理がつかないまま安藤氏との交際へ進んだ点については大きな批判を浴びました。
その後、堤氏は前妻との間で長期にわたる離婚協議を重ね、財産分与や養育費の支払いなど誠実な法的手続きを進めました。協議が正式にまとまるまでには約8年もの歳月を要しています。世間が騒ぎ立てたような「刹那的な略奪」というよりも、泥沼のバッシングに耐えながら長い時間をかけて前妻側との関係に区切りをつけ、2005年12月26日、晴れて婚姻届を提出して正式な夫婦となりました。安藤氏47歳、堤氏48歳の冬のことです。