結婚生活が四半世紀を超え、芸能界きってのおしどり夫婦と称されていた二人に異変が起きたのは、2021年春のことでした。同年1月に協議離婚が成立していた事実が女性セブンなどの取材によってスクープされ、八代亜紀の離婚理由を巡って様々な憶測が飛び交いました。
公式発表において、八代さん側は「残りの人生をそれぞれ自由に歩もうという結論に至った」と説明し、喧嘩別れや金銭トラブルを否定しました。お互いに70代と60代半ばを迎え、人生の最終コーナーを意識する年代での八代亜紀の熟年離婚の原因は、一見すると円満な「卒婚」のようにも映りました。また、婚姻期間を通じて八代亜紀の子供の有無については、実子はおらず、二人は夫婦二人だけの時間を長年大切にしてきた経緯があります。
しかし、当時の音楽関係者や事務所スタッフの証言からは、より構造的な亀裂が見え隠れします。最大の要因とされたのが、「ミリオン企画」の経営方針とプロデュース活動をめぐる温度差でした。社長である増田氏は、事務所の将来を見据えて若手演歌歌手の発掘・育成に注力。とりわけある若手女性歌手の売り出しに情熱を傾け、多額の資金と時間を投入したと報じられました。一方の八代さんは、自らの歌唱活動やライフワークである絵画の制作、チャリティー活動に穏やかに向き合いたいという意向が強く、二人の「仕事に対する熱量と方向性」が修復不能なまでに乖離していったのが離婚の経緯と真相の根底にありました。