東京・六本木や京橋に構える旗艦ブランド「Toshi Yoroizuka」。その代名詞といえば、客の目の前でデザートを仕立てるカウンター席のライブパフォーマンスだ。ヨーロッパの三ツ星レストランで腕を磨いた鎧塚氏が日本に持ち込み、定着させたこのスタイルは、今やブランドの揺るぎないアイデンティティとなっている。
作り置きのケーキでは決して味わえない、繊細なラングドシャのサクサク感や、絞りたてクリームの驚くほど軽やかな口どけ。目の前で繰り広げられる無駄のない所作とパティシエの手さばきそのものが、最高のプロローグとして機能する。長年通い詰める常連客から感嘆の声が漏れるのも無理はない。
近年では、伝統的なフランス菓子の骨格を守りつつも、低糖質スイーツやヴィーガン対応のガトーなど、多様な食習慣に応える試みも加速させている。技術に裏打ちされた柔軟性こそが、トップブランドたる所以だ。