なぜBMWファンや自動車エンスージアストは、存在しない「M9」という記号をこれほど長く熱望し続けているのでしょうか。国内外のオーナーズクラブ、掲示板(Bimmerpost等)、SNSの声を詳細に分析すると、明確な心理的・市場的背景が浮かび上がってきます。
第一に、「ライバル陣営に対する純粋な対抗意識」です。メルセデスAMGには「AMG GT」や「AMG ONE」、アウディには「R8」(生産終了したものの強いインパクトを残した)という専用設計のスーパーカーアイコンが存在しました。BMWファンにとって、「世界最高峰のドライビングマシンを作るM社が、なぜ純粋なスーパーカー市場で真っ向勝負しないのか」という歯がゆさが長年のフラストレーションとなっています。
第二に、「BMW伝統のネーミング体系への期待」です。BMWのナンバリングにおいて「奇数=セダン/SUVの実用系」「偶数=クーペ/カブリオレのスタイリッシュ系」という明確なルールが存在しますが、過去に「8シリーズ」を超えるフラッグシップとして「9」の数字が与えられることへの特別なプレミアム感を読者が抱き続けている点が挙げられます。