ブルーボーイ事件の真相|性転換手術で医師が逮捕された理由と判例の衝撃の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

「ブルーボーイ事件」とは、1965年から1968年にかけて東京都内の産婦人科・外科クリニックにおいて、男性の身体を持ちながら女性として生きていた性風俗従事者ら3名に対し、睾丸摘出や陰茎切除、造膣術などの性転換手術を施した医師が1969年に逮捕された事件です。

当時、女性装をして男性客を接待するバーや同伴喫茶などの性風俗店で働く人々は、フランス映画のタイトルや俗称から「ブルーボーイ」と呼ばれていました。医学的な疾患概念としての「性同一性障害」という言葉すら存在しなかった昭和40年代、彼女たちは社会的な偏見と法的無理解のなかで、自らのアイデンティティと肉体の違和感に苦しみ続けていたのです。

執刀したのは当時60代のベテラン医師でした。医師は当事者たちの切実な依頼と金銭の支払いを受けて不可逆的な外科手術を行いましたが、1969年に警察の捜査が入り、優生保護法違反(無資格・無適応での不妊手術)容疑で逮捕。その後、検察によって刑法204条の「傷害罪」が予備的訴因として追加され、前代未聞の刑事裁判へと発展しました。