大人になったひまわりを語る上で欠かせないのが、声の配役です。通常の長寿アニメではキャラクターが大人に成長した際、大人の俳優や別声優へとキャスト変更が行われるケースが少なくありません。しかし『オラの花嫁』では、0歳のひまわり役を一貫して務めてきた名声優・こおろぎさとみ氏がそのまま大人のひまわりを演じました。
赤ん坊時代のひまわりのセリフといえば「たや〜」「あや〜」といったバブリング(乳児語)が基本でしたが、大人ひまわりは見事な標準語と凛としたハスキーボイスを披露。「お兄ちゃん、遅い!」と叱咤するセリフには、0歳の頃からしんのすけを翻弄してきた妹ならではのトーンが見事に同居していました。
当時の制作インタビューやアフレコ裏話によれば、制作陣は「ひまわりの芯の強さとちゃっかりした性格を完璧に表現できるのは、産声を吹き込んできたこおろぎ氏しかいない」という強い確信のもとキャスティングを決定したとされています。このこだわりが、どれだけ時が経っても「これは紛れもなく野原ひまわりだ」と観客に納得させる説得力を生み出しました。