多くの視聴者が今なお疑問に抱いているのが、「なぜあれほど圧倒的な支持を得ていた吉岡里帆のどんぎつねが終了してしまったのか」という点です。インターネット上では降板理由について様々な憶測が飛び交いました。
当時囁かれた代表的な俗説には、主に以下の3点が挙げられます。
1つ目は、「星野源の結婚による世界観の継続困難説」です。共演していた星野源が2021年5月に新垣結衣と結婚を発表したことで、CM内で展開されていた「どんぎつねと冴えない独身男性のほのかな疑似恋愛関係」がリアリティを失い、ストーリーの継続が難しくなったという見方です。実際に結婚発表以降、こがけんを相手役に起用するなど演出のマイナーチェンジが図られました。
2つ目は、「吉岡里帆の事務所移籍・多忙に伴うスケジュール都合説」です。吉岡里帆が実力派俳優として映画や舞台、連続ドラマの主演を立て続けに務める中で、長期拘束を伴う特定キャラクターの継続が難しくなったという推測です。
しかし、広告業界の関係者証言や日清食品の過去の契約サイクルを照らし合わせると、最も決定的な要因は「長期キャラクター定着に伴うブランドのマンネリ化防止と、予定通りの契約満了」にあります。食品業界のナショナルクライアントにおいて、単一シリーズを5年以上継続することは異例の長期スパンです。日清食品のクリエイティブチームは、キャラクターの鮮度が落ちる前に「惜しまれつつ最高の状態で幕を引く」という戦略的判断を下したと分析されています。不仲やトラブルによる打ち切りではなく、双方が最大の成果を収めた上での円満な契約満了でした。