テレビカメラの前で共演者とアドリブ混じりの軽快なトークを繰り広げるガチャピン。結論から言えば、「身体を動かすスーツアクター(中の人)」と「声を発する声優」は完全に別の人物が担当する分業体制が敷かれています。着ぐるみの内部にいる演者が直接マイクで喋っているわけではありません。
生放送やスタジオ収録の現場では、スタジオの隅や副調整室(サブ)、あるいは特設の音声ブースに声優がスタンバイしています。声優の前には現場カメラの映像を映し出す専用モニターが設置され、声優はスーツアクターの細かな身振り手振りや首の角度、共演タレントの突発的なリアクションを視認しながら、完全にタイミングを合わせてマイクへ発声します。
声優の音声はミキサー卓を通じて番組音声ラインに乗せられると同時に、スタジオフロアに設置された返しスピーカーや、場合によっては着ぐるみ内部に仕込まれた小型ワイヤレス受信機へ送られます。これにより、共演者はあたかも「目の前のガチャピン自身がその場で喋っている」感覚で自然に応答でき、スーツアクターも声のトーンに合わせてコミカルな動きを即座に返せるという、高度なフィードバックループが完成しているのです。