一般社団法人共同通信社をはじめとする大手メディアが長年恩恵を享受してきた「記者クラブ制度」の構造的欠陥も、この問題の背景に横たわっている。
官公庁や大企業に設置された記者クラブは、迅速な情報アクセスを可能にする一方で、外部のフリーランスや専門メディアを排除する閉鎖的な談合空間を作り出してきた。限られた仲間内だけで情報を回し、取材対象と馴れ合い、あるいは逆に不当な優越感に浸る。そうした温室環境で育まれた特権意識が、世間一般の常識感覚との著しいズレを生み出している。
情報通信業の急速な進化によって個人が専門情報へ直接アクセスできるようになった現在、記者クラブという閉ざされた砦に守られた記者たちの傲慢さは、ネット空間で最も嫌悪される対象となった。もはや「大手通信社の看板」は免罪符ではなく、むしろ厳しい視線を集める標的でしかない。