国宝・大包平が日本刀最高傑作と呼称される真実|展示や魅力を徹底解説の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

大包平がなぜこれほど無傷の状態で現代に残されたのか。その歴史的背景には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の天下人に重用された名門・池田家による徹底した管理と秘蔵の歴史があります。

大包平は、姫路城主として知られる池田輝政、あるいはその次男で岡山藩主となった池田忠継・光政らの家系に受け継がれました。池田家において大包平は、戦場で振り回す実戦刀ではなく、「家の武運と尊厳を象徴する最高のお留置刀(守り刀)」として大切に扱われました。武士の日常的な帯刀や過酷な戦塵にさらされることがなかったため、刃こぼれや研ぎ減り(再三の研磨によって刀身が痩せる現象)を最小限に抑えることができたのです。

明治維新の廃刀令や第二次世界大戦後の混乱期においても、多くの大名家の什宝が海外へ流出または散逸する中、池田家は大包平を死守しました。1951年(昭和26年)に国宝に指定され、1979年(昭和54年)には文化庁の予算約6500万円で国(東京国立博物館)に買い上げられました。現在換算すれば数十億円とも推計されるこの名刀が公立博物館の管理下に入ったことで、恒久的な保存環境が整い、今なお当時の姿を完璧に保っています。