那覇基地の最大の特徴の一つが、年間数千万人の観光客・ビジネス客が利用する那覇空港と同一の滑走路を共用している点です。民間航空機が過密に離着陸を繰り返す中、自衛隊機が緊急発進を割り込ませるオペレーションは、世界的に見ても極めて稀で高度な航空管制技術を要します。
2020年に第2滑走路の供用が開始されたことで運用の柔軟性は大幅に向上したものの、スクランブル発進の要請が入ると、国土交通省の航空管制官と自衛隊の飛行管理隊が瞬時に連携し、民間機の離着陸間隔を調整しながら戦闘機を最優先で滑走路へ誘導します。
民間ターミナルの展望デッキから駐機場を眺めると、色鮮やかな旅客機の奥に、ロービジ(低視認性)迷彩を施したF-15戦闘機やT-4練習機、海上自衛隊のP-3C/P-1哨戒機、陸上自衛隊のヘリコプターが整然と並ぶ光景が広がります。この日常と国防が隣り合わせになった光景こそが、那覇基地の特異性を象徴しています。