黒川温泉を一躍全国区の名湯へと押し上げた原動力、それが「入湯手形プロジェクト」だ。杉の小径をモチーフにした1枚の手形で加盟旅館の露天風呂を自由に巡ることができる仕組みは、個々の宿の枠組みを超えた地域一体型の観光スタイルを確立した。温泉旅館業のあり方に新たな可能性を示したこの取り組みは、持続可能な観光地づくりの成功例として今なお高く評価されている。
黒川温泉観光旅館協同組合を中心に、湯本荘をはじめとする各旅館が強固に連携し、自然環境や景観の保護に取り組む。カランコロンと下駄の音を川端通りに響かせながら湯めぐりを楽しむ風景は、訪れる者の心に深く刻まれる日本の原風景だ。