「自分だけなぜ頻繁に臭い玉ができるのか」と悩む人は多いですが、膿栓ができること自体は生体防御機能が正常に働いている証拠でもあります。ただし、特定の環境下では陰窩に老廃物が劇的に溜まりやすくなります。
臨床データおよび耳鼻咽喉科の診療現場において指摘される主な発生要因は以下の通りです。
1. 口呼吸による口腔内の乾燥
就寝中の口呼吸や鼻炎による鼻詰まりは、唾液の分泌量低下を招きます。唾液には強力な抗菌作用と自浄作用(汚れを洗い流す作用)があるため、口腔内が乾燥すると嫌気性菌が爆発的に増殖し、膿栓の形成速度が約2〜3倍に加速します。
2. 慢性扁桃炎や陰窩の形状
過去に重い扁桃炎を繰り返した経験がある人は、陰窩の構造が複雑に変形し、ポケットが深くなっている傾向があります。深い陰窩は一度汚れが入ると自然排出されにくく、定期的に臭い玉が生成される温床となります。
3. 後鼻漏(こうびろう)やアレルギー性鼻炎
鼻水が喉の奥に垂れ落ちる後鼻漏がある場合、鼻汁に含まれるタンパク質成分が陰窩に滞留し、細菌の格好の栄養源となります。
膿栓が一定以上の大きさに達すると、神経が刺激されて「喉に何かが引っかかっているような異物感(咽喉頭異常感)」や嚥下時のチクチクとした違和感を引き起こします。また、会話時や呼気時に微小なガスが漏れ出すことで、自覚しにくい重度の病的口臭源へと発展します。