インフル後の長引く痰は危険?色の変化と肺炎リスクの受診目安とは一体何なのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

インフルエンザの経過中に現れる痰の色は、体内で行われている免疫システムと病原体の戦況を如実に物語る。発症初期に見られる透明や白色のサラサラとした分泌物は、ウイルスの侵入に対して気道粘膜が防御反応を示している生理的な分泌物であることが大半だ。しかし、熱が引いた後に痰の色が濁った黄色や濃い緑色へと変化した場合、状況は一変する。

この変色の正体は、侵入した病原体と戦って命を落とした白血球(好中球)の残骸と、それらに含まれる酵素(ミエロペルオキシダーゼ)によるものだ。黄色や緑色の濃い喀痰が多量に出続ける状態は、気道内で激しい炎症が持続している決定的なサインである。さらに、錆びた鉄のような赤褐色や血が混じったような分泌物が見られる場合は、毛細血管の破綻や肺組織へのダメージが疑われるため、一刻を争う受診が必要となる。