「お湯が沸いてから入れるべきか、それとも水から茹でるべきか」。長年、台所で繰り返されてきたこの論争に、明確な決着がついている。結論から言えば、水からじっくり加熱するのが絶対的な正解だ。
最新の調理科学においても、じゃがいもに含まれる澱粉(デンプン)が約65℃から70℃の温度帯を通る際に糊化(こか)を起こし、甘みとホクホクした食感が最大限に引き出されることが証明されている。沸騰した熱湯に突然投入すると、外側だけが急速に加熱されて崩れ落ち、中心部には硬い芯が残ってしまうのだ。
農業のプロフェッショナルであるJA全農の広報担当者も、水からのじっくり加熱を強く推奨している。水からゆっくりと温度を上げていくことで、熱伝導率の低い根菜類の内部まで均一に火が通り、素材本来の旨味とうまく組み合わさる。