ジャニーズの歴史を語る上で避けて通れないのが、1990年代後半から2000年代初頭にかけて巻き起こった「ジャニーズJr.黄金期」です。デビュー前の未成年タレントたちが、単独で東京ドーム公演を満員にし、テレビ朝日系『8時だJ』をはじめとする冠ゴールデン番組を成立させていた事実は、世界のポップミュージック界を見渡しても類を見ない特異な現象でした。
当時のジャニーズ黄金期Jr一覧の顔ぶれは、まさに壮観の一言に尽きます。東の代表格として全体を統率した滝沢秀明、今井翼、西のツートップとして強烈な個性を放った渋谷すばる、横山裕、村上信五。さらに、のちに嵐となる櫻井翔、二宮和也、相葉雅紀、松本潤、加えて山下智久、生田斗真、風間俊介らがひしめき合っていました。
当時の取材現場で肌身に感じられたのは、少年たちの「成長過程そのものをコンテンツ化する」というプロデュースの妙味です。完全無欠のスターとして登場するのではなく、レッスン場で叱責され、バックダンサーとしての立ち位置に一喜一憂し、先輩の背中を追う泥臭いリアル。ファンは彼らの「未完の物語」に自らを投影し、まるで我が子の成長を見守るかのような強固な感情的コミットメント(投資心理)を形成していきました。
この黄金期に培われた「ジュニア内ユニットの切磋琢磨」という構造は、その後のKis-My-Ft2、SixTONES、Snow Man、Travis Japan、そして関西ジュニアから誕生したなにわ男子やAぇ! groupに至るまで、育成エコシステムの根幹として受け継がれています。