二人の運命が交錯したのは、2012年12月に公開された映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』の撮影現場でした。男女逆転の世界を描く同作で、菅野美穂は徳川5代将軍・綱吉を、堺雅人は大奥総取締となる右衛門佐(えもんのすけ)を熱演。当時、堺雅人は39歳、菅野美穂は35歳という、俳優としても人間としても円熟期を迎えた4歳の年齢差での出会いでした。
撮影現場での堺雅人は、周囲が圧倒されるほどの役作りで知られていましたが、菅野美穂が見せた現場での立ち振る舞いに強く惹かれたと当時の舞台挨拶で明かしています。堺雅人は菅野美穂について「大きな木のような、周囲を包み込む包容力と明るさを持った人」と表現。役柄を通じて対峙するなかで、その芝居に対する妥協なき真摯さと、現場スタッフへの気配りに深い敬意を抱いたといいます。
一方の菅野美穂は、役に入り込むと周囲が見えなくなるほどの集中力を見せる堺雅人を「求道者のような役者」として尊敬しつつも、撮影期間中はプロとして一定の距離を保っていました。撮影がクランクアップし、公開に向けた宣伝プロモーションが本格化した2012年秋、堺雅人からの真剣なアプローチが始まります。菅野美穂が出した返答は「結婚を前提としてお付き合いするなら」という極めて潔い決断でした。中途半端な交際は選ばず、互いの人生を背負う覚悟を決めた二人は、交際期間わずか約3ヶ月という早さで2013年4月2日に婚姻届を提出することとなったのです。