この害虫が引き起こす被害の深刻さは、成虫と幼虫で加害の形態がまったく異なる点にあります。
春先、越冬から目覚めたメスの成虫は、モクセイ科植物の新葉の組織内にスリット状の傷をつけ、1粒ずつ卵を産み付けます。卵から孵化した幼虫は外に出ることなく、そのまま葉の表皮と裏皮のあいだにある「葉肉」だけをトンネル状に掘り進みながら貪り食います。いわゆる潜葉虫(リーフマイナー/エカキムシ)としての活動です。
幼虫が内部を食べ進めた部分は水ぶくれのような袋状になり、やがて褐色の斑紋となって干からびます。1枚の葉に複数の幼虫が潜り込むと、葉全体が数日で完全に壊死します。さらに、成長した幼虫が葉から脱出して地中で蛹(サナギ)となり、羽化した新成虫が今度は葉の外側から円形にかじり倒すため、樹木は休む間もなくダメージを受け続けます。